政府:公文書、一元管理へ 散逸防止で「中間書庫」創設

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20050208k0000m010142000c.html

 公文書は現在、各省庁の規則で最大30年間保存される。期限後は国立公文書館法に基づき、保存、廃棄などを決めている。しかし、欧米諸国のような文書管理法がなく、各省庁の管理が徹底せず、保存期間中に散逸したり、廃棄されるケースが続発。情報公開法で開示請求しても「不存在」とされた例が03年度で2059件にも上っている。

 「項羽と劉邦」(司馬遼太郎著)でしたか、「国家とは、戸籍と公文書である」というくだりがあったような気がします。
 そういえば以前、裁判所に民事判決原本を保管するスペースが不足してきたため、最高裁が廃棄を決めたことがありました。廃棄されかけた判決原本は、民事法研究者等の働きかけにより国立大学で一時保管されることになり、その後重要な判決原本だけは国立公文書館で保管されることになったように思います。
 民事判決も、その時代状況を映す鏡でありますから、できる限り多数の判決原本を後世に残し、研究に供していくべきだと思います。