ホームレス:公園内のテント、名古屋市が行政代執行

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20050124k0000e040084000c.html
松原武久市長は「長期間にわたり、自主撤去に指導などを繰り返してきたが、苦渋の判断として今回の代執行となった」とコメントを発表した。
一方、支援団体は、これまで、「市はシェルター入所を強要するだけで、自立支援の適切な方法が取られているとは言えない」などと市の対応を批判してきた。この日もメンバー数人が「万博のために(撤去を)急いでいるとしか思えない。強制撤去は最悪の解決方法」などとハンドマイクで訴えた。路上生活者の男性(55)は「市は話し合いをしたというが、出ていくかシェルターに入れと言われただけ。きょうからも、この公園で寝るしかない」と話していた。

1990年に大阪で開催された「国際花と緑の博覧会」の際にも、大阪市内の大規模公園に居住していたホームレスが立ち退きを求められたことが思い出される出来事です。行政としては、他地域から多数の観光客が訪れる時期を迎えるにあたって、“クリーンな都市”を演出したいと考えるものなのでしょう。

路上生活者の男性(55)は「市は話し合いをしたというが、出ていくかシェルターに入れと言われただけ。きょうからも、この公園で寝るしかない」と話していた

名古屋市は市内に「シェルター(仮設一時避難所)」を設置し、そこへの入居を促しているようですが、ホームレス支援団体などは反発しているようです。

 寒さの厳しい折でもありますし、就業や医療扶助のきっかけとしてまず入所し、入所した上で施策の改善を求めていくほうがよいように思うのですが。実際、「ホームレスの自立支援事業」にはまだまだ改善の余地があるようですし*1

*1:中部管区行政評価局によるホームレスの自立支援に関する行政評価・監視の結果については、こちら。http://www.soumu.go.jp/kanku/chubu/homeless_shien.html