地裁所長襲撃、えん罪か?“主犯格”2人を保釈

(2005年02月17日MBSニュースより)

去年2月、大阪地方裁判所の所長が、帰宅途中に路上強盗に襲われ、現金を奪われた事件で、主犯格とされる男2人が保釈されました。
 2人は一貫して無実を訴えていました。
 「うれしい。まだ“無罪”と出ていないので、気は抜けないけど」(曹敦史被告)
 保釈されたのは、清掃会社従業員の曹敦史被告(30)と、大阪市内に住む無職、岡本太志被告(27)で、午後5時過ぎ大阪拘置所を出ました。
 去年2月、大阪市住吉区の路上で、帰宅途中の大阪地裁の鳥越健治所長が、複数の男に襲われ、重傷を負い、現金およそ6万円が奪われたこの事件。少年3人と主犯格とされる被告2人が、強盗致傷の罪に問われています。
 しかし2人は公判で「一切関係ない」と無罪を主張。弁護側の保釈申請を受けて、大阪地裁は、「証拠隠滅のおそれは低い」として異例の保釈を決定、検察側の抗告を大阪高裁が棄却して、2人の保釈が決まりました。
 「とにかくくやしい。何を言っても信じてもらえなかった」(岡本太志被告)
 「調べ方がむちゃくちゃ。絶対許さない」(曹敦史被告)
 この事件の公判は来月に予定されています。

 共犯とされた少年に対する審判も、あらためて事実認定をやり直すために延期されています。*1
 強盗傷害のような重罪で、共犯者がおり、容疑を否認したままの被告人を保釈するというのはいかにも異例です(しかも検察側の抗告まで棄却)。もう、裁判所の心証は無罪で固まっちゃっているんじゃないでしょうか。
(それにしてもこのニュース、新聞に取り上げられませんね)