元大阪高検公安部長に実刑判決 収賄罪で大阪地裁

http://www.asahi.com/national/update/0201/010.html

 「現職の検察幹部でありながら、検察に対する社会の信用を大きく損なった」として、懲役1年8カ月、追徴金約22万円(求刑懲役3年、追徴金約28万円)の実刑を言い渡した。被告が訴えた検察の調査活動費(調活費)の流用疑惑については「社会的に重大な問題で、究明が必要であることは明らか」と述べ(中略)、計5件の収賄事件について「贈賄側の元組員との間で互いに相手の立場を知りながら接待されており、被告に職務に関連している認識があったと強く推認される」と指摘。また公務員職権乱用罪などについても、入手した暴力団関係者らの資料が捜査に使われた形跡は認められない、などとして有罪とした。

 「調活費流用疑惑」の告発間際の逮捕、という“タイミングのよさ”もさることながら、公訴事実があまりにもセンセーショナルに過ぎ、にわかに信じられないような内容でもありました。
 この裁判はあくまで収賄等の事実があったかどうかであって、調活費問題の検証ではありません。公訴事実の有無については控訴審でさらに検討がなされることになるでしょう。同時に、この事件のセンセーショナルさにかかわらず、調活費疑惑の追及についてはまた別の舞台が用意されるべきです。しかしながら現在のところ、主だった調活費追及の動きは見られないようです。
 公訴権を独占する検察に不正があるのであれば、国政調査権を持つ国会と、“国民の知る権利を代表する”マスメディアが解明するほか無いはずです。
 司法記者クラブ員諸氏は、検察幹部に「ヤクザ以下」と罵られても、なお尻尾をふって情報のおこぼれを待ち続けるのでしょうか。